ルバート代表の松上です。4月ということで新入社員や異動で新たな部署に着任された方も多いのではないでしょうか。また、そういった方を迎えている方も多いと思います。新たな環境で不安に思っている方も多いのではないでしょうか。そこで、自分が新入社員だったころのことを思い出して書いてみたいと思います。
私の新卒時代
私はモニターデロイト(当時モニターグループ)というコンサルティング会社に新卒で入社しました。コンサルティング会社で働くと短期間でビジネスのことが理解でき、成長し、スキルを磨けるというところに魅力を感じてこの会社に入りました。一方で入社前に会社のホームページを見ても、正直何をやっているか全くわからない、それくらいの知識でしたので、これから何が始まるのか不安でたまらない状況でした。
そして簡単なトレーニングを受け、6月には早速プロジェクトに入ることになりました。以前にもこのブログで書いたことがあったかもしれませんが、このプロジェクトが約1か月間のビジネス・デュー・ディリジェンスプロジェクトでコンサルタントの仕事の中でも最も短期でハードなプロジェクトの一つだったのです。
色々なお仕事を振られ、恐らくとても丁寧に仕事の意味合いを先輩から説明いただいていたと思うのですが、あまりにビジネス知識がない私は、その仕事が何のために行われているか全くわからない状態で、言われたことをロボットのようにやっている状況でした。
一度は全く関係のない事業部門の損益計算書と貸借対照表を連結するというミスまでやってしまいました。原因としては、私があまりにも自分のやっていることが「わからない」状態だったからです。
そうして、とにかく言われたことをやるということで1か月が過ぎ、プロジェクトが終わりました。プロジェクトが終わった感想は、「終わった…そして自分は何をやっていたのだろうか?」というものでした。
わからなくても大丈夫
人は自分が何のために何をやっているかがわからないととても不安になります。また、自分が仕事の中身をわかっていないことが周りにバレるのではないかというのがまた不安要因になります。「何のためにやっているか、わからない」というのはとてもストレスフルな状態で、私はその後の2-3プロジェクトを同じような「わからない」状態で過ごしました。
しかし、1年が過ぎ、4つ目のプロジェクトを終えたあたりから、徐々に自分が何のためにその仕事をやっているかわかるようになってきたのです。そしてその後は新たなプロジェクトに配属される時も自分なりに何をやるのかが予想できるようになってきたのです。仕事の厳しさはもちろん変わらなかったのですが、「わからない」不安から徐々に解放されていきました。
新入社員として入社した時、また異動時にはこの「わからない」ことがとてもストレスに感じることが多いと思います。ただ、「わからない」状態を受け入れることも大事なのかもしれません。ここでもがいても良いのですが、時と共にその仕事の意味やおもしろさがわかるということはよくあることだと思います。
と言ってもなかなかその当事者自身が、悠長には考えられないと思いますので、そういう時は周りにいる人が「わからなくても大丈夫、できなくても大丈夫。そのうちわかってできるようになるから」ということをアドバイスするのが大事かもしれません。
まとめ
自身の新卒の時の経験を振り返りながら書いてみました。新たな環境で人は何かと頑張らなきゃ、成果出さなきゃ、と焦りがちです。そういう時にこそ、「わからなくても大丈夫」という気持ちで取り組むと逆にうまくいくことも多いのではないでしょうか。何事もどっしり構えることは大事ですよね。