ブログブログ

将来のありたい姿を描けなかった社員が変化したキャリアコーチング事例~テーマ「Do」ではなく「Be」で考えてみる~

≪目次≫
1、企業で働く社員の悩み
2、将来のありたい姿を描けなかった社員が変化したコーチング事例
3、まとめ 〜「Do」ではなく「Be」で考えてみる〜

本記事の執筆者
西村 典子Noriko Nishimura
  • 国際コーチング連盟認定コーチ(ACC)
  • 銀座コーチングスクール(GCS)認定プロフェッショナルコーチ
  • 国際資格Points of You ® Explorer

1、企業で働く社員の悩み

コーチングをさせていただいていると、企業で働く方々は、20代の若手の方々から、50代-60代の管理職、マネージャーの方まで幅広にさまざまなキャリアの悩みをお持ちで、そのご相談をいただきます。

中でも

「管理職になりたくない。ではこのままプレーヤーのままで良いのか」
「部長になったらその先、何の役職になるのだろう」
「ワークライフバランスを保ちながらできるポジションはないのでは」

など、未来の役職やポジションで悩む方をコーチングの中で多く見てきました。

例えば、役職についていない20~50代の正社員400人のうち83%もの人が

「管理職になりたくない」と回答

マンパワーグループによる2020年調査

それが意味するのは、当然のことと言えば当然なのですが、今後のキャリアのステップを役職やポジションで考える人が非常に多いということかと考えます。

「なりたくない」
と回答した人の理由について多かったのは、
「責任の重い仕事をしたくない」
が一番の理由だったようです。

これを読まれてる皆さんは、どのように感じるでしょうか。

仮に、皆さんが企業の経営に近い立場にいる方たち、人事に携わる方たちだとすると、この課題をどのように解決されるでしょうか。
例えば、管理職の労務環境、評価制度、キャリアステップ、あるいは賃金制度を見直す、といった施策が考えられるかもしれません。

今回は、こういった未来の役職やポジションで悩む方たちの課題について、
コーチングを通したアプローチをご紹介したいと思います。

2、将来のありたい姿を描けるようになったコーチング事例

実際、過去にこういった悩みを持ったクライアントさん(仮:Aさん)がいらっしゃり、その時のコーチングで起きたことをお伝えしたいと思います。

その方は、部長でいらっしゃる40代の方で、普段チームを率いながらも、今後のポジションについて悩まれていました。

Aさん「この(部長の)後、どのようなポジションに自分がなれるのか、なりたいのか。やりたいことがわからない」

私は、その言葉をそのまま「リフレイン」(コーチングでいう相手が言った言葉をそのまま返すこと)したあと、

私「では、ポジションや、やりたいことは置いておいて、5年後、どうなっていたら自分はハッピーですか?」

と聴きました。

そうするとAさんは少し驚いた様子を見せながら少し考えて

Aさん「いろんな人から相談されて、必要とされていたい。輝いていたい。のかもしれない」

私から続けて

私「ではそんな自分を実現するには、どうなっていれば良いのでしょうか。」
「実際に、周りにそれを実現されている方がいるとして、どういう方がいらっしゃいますか?」

と尋ねると

Aさん「確かに、何をしたい、とか、どういうポジションになりたい、とかではなくて、自分がいろんな人に必要とされる人間でいることが自分としての幸せなんだと。
そうなるためにはまず自分自身が、1年後どうなっていたいのかを考えてみたいと思う」

と、仰りました。

これは、Aさんが自身の将来のキャリアについて、

「何をしたいのか、どのポジションになりたいのか(なって何をするのか)」

と「DO」で考えていたところから

「(自分の幸せに焦点を当てて)どうなりたいのか」

と「BE」で考える視点を持つことで、キャリアのありたい姿を描くための一歩に繋がったのではと考えます。

ポジションや役職を選択する・しなければならない、ということから一歩抜け出して、
Aさんが今後のキャリアを段階的に考えるためのベビーステップに踏み出された気がしました。

先ほどの

「管理職になりたくない」

と回答した人が多かったという調査結果の理由についても

「責任の重い仕事をしたくない」がトップにありましたが、言い換えれば

「管理職」になって、「責任の重い仕事をしたくない」=「DO」
で考えているからかもしれません。

「管理職になったら自分はどうなれるのだろう?」=「BE」

の視点で考えてみて、
良い面・悪い面の両方を洗い出しすることで、将来のありたい姿が見出せるかもしれません。

3、まとめ 〜「Do」ではなく「Be」で考えてみる〜

先ほどのコーチング事例のAさんは最後のセッションで

「ポジションで考えなければ、と型にはめた考え方をしていたことに気がついた。
会社からの評価に焦点をあてていたが、その前にまず自分がどうなりたいのか、
そのために自分がやるべきこと、やりたいことをしっかりすることが会社の成長にも結果的に繋がっていくのだと思った」

と仰っておりました。

企業で働く社員の方々は、もしかするとポジションや役職、やりたいこと、=「DO」、の選択肢の中で日々悩みながら働いているかもしれません。

そこから一歩抜け出して、

「ポジションや、やりたいことは置いておいて、5年後、どうなっていたら自分はハッピーですか?」

非常にシンプルな質問ですが、
まずはご自身がどうなりたいか=「BE」の視点で考えてみる。

そうすることで、社員の方々が将来のありたい姿・キャリアを描けることに繋がるのではと今回の事例で実感しました。

企業で働く社員の方々が、前向きに将来のキャリアを考えるきっかけを持ち、
企業で自発的に働く方が増え、
結果的に企業側も従業員側もハッピーとなれる状態に近づく、
そこにコーチングを活用することが一つの有効な手段になり得るのではと考えます。

 

【本記事の執筆者】
西村 典子

(株)三井住友銀行に10年間勤務。法人営業、経営/海外事業企画、シンガポール駐在を経験、多様なチームで幅広な業務に従事。現在は、専門事務所で管理職として人材育成・会計・WEBマーケティング領域の中小企業の経営全般のマネジメントに携わる。 その傍ら、コーチングを受けキャリアの方向性を見出すことができた自身の経験から、主にキャリア・ビジネスで悩む20-30代、管理職、経営者の方を対象にプロコーチとしてもパラレルに活動中。

大企業・中小企業・海外でのビジネス現場や子育ての経験から、キャリアとライフ両面からクライアントの感情と思考に寄り添い、大事にしている価値観や要点を引き出すことが得意。

・国際コーチング連盟認定コーチ(ACC)
・銀座コーチングスクール(GCS)認定プロフェッショナルコーチ
・国際資格Points of You ® Explorer