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モヤモヤ時間を生かして本質を見つけるコーチング事例 〜大企業に勤めるからこそ生まれるモヤモヤとは〜

目次:
1 最近多く聞く課題感
2 モヤモヤする力
3 コーチング事例
4 まとめ

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1 最近多く聞く課題感

me:Riseでは、これまで多くの方にキャリアコーチングをご利用していただいております。キャリアアップに向けた、自分の中の思いの棚卸し、実現したい新たなステージに向けたアクションの質を高めていくためのコーチング相談案件が多くありました。

ここ最近、企業様向けに導入したコーチング機会の中で、

今の生活に特に不満はなく、どちらかというと恵まれているし、満足している方
でも、よく分からないけど何かモヤモヤしていて
漠然と、本当にこのままでいいのかと思ってしまう

今までとは少し違う感覚で、何かふわふわしたような相談から入ることが多くありました。

「よくわからないけど、モヤモヤする」相談者の皆さんは、何にモヤモヤしていたのでしょうか。事例も交えながら、ご紹介したいと思います。

 

2 モヤモヤする力

先日、NHKクローズアップ現代という番組で「迷って悩んでいいんです。注目されるモヤモヤする力」というタイトルで放送がありました。

その中で取り上げられていたのは「ネガティブ・ケーパビリティ」というワードです。皆さんはご存知でしょうか。帚木蓬生(ははきぎ ほうせい)氏は著書「ネガティブ・ケーパビリティ」の中で、ネガティブ・ケイパビリティとは、「事実や理由を性急に求めず、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいられる能力」を意味する。と紹介しています。

人間の脳は、物事を理解するために証拠やその理由を知りたいと思うものです。しかし、分からないことを分からないまま、宙ぶらりんの状態で受け入れる能力こそがネガティブ・ケイパビリティだとも言えるそうです。

「モヤモヤする」その時間を長く過ごすことで、自分の中にある本質的な答えに辿り着くことができると、私自身も実感してきました。

今は、CHAT GPTも普及し、すぐに一般的な答えや情報が手に入る時代です。何でも効率よく答えを導き出したい。そんな欲求が高まるにつれ、すぐに答えを出ないことに、以前よりも強いストレスを感じる人も増えているような気もします。

宙ぶらりんな状態でも構わない。
どうしようもならないこともあるし、無理矢理、答えを出さなくてもいい。
そんな安心感を一旦手にして、キャリアコーチングはスタートしていきます。

 

3 コーチング事例

大企業に勤める会社員の「モヤモヤ」とは何か、モヤモヤの本質は何だったのか。コーチング事例をご紹介したいと思います。

〜「目標」は、持たなければないもの?〜
「今の環境にはとても恵まれていて、やりたい仕事もできていて、これ以上望むものがない。でも何かモヤモヤするんです」

もう少し、そのモヤモヤを言葉にしてみてもらうと、
「キャリアアップしていくために、「目標をもて」と上司から言われますが、何を目標にしたらいいのか分かりません」

だから、「目標設定」の糸口を見つけたいということでした。

漠然としている心のモヤモヤを何となくでも構わない、少しずつで良いので
言葉にしていってもらいながら、仮目標を立ててみてもらいます。

しかし、どれも心から「YES!」という声が聞こえてこないのです・・・。
何かが違う。心はモヤモヤしたままです。

すると、「そもそも目標ってもたなければ、いい仕事ってできないのかな・・・」
そんな疑問が生まれ、探求が方向転換していきます。

上司は、「いい仕事をしてほしいし、これから素晴らしいキャリアを積んでいってほしい」と願っているし、私もそうでありたい。

その「目的」を果たすなら、遠い先の目標は持たずとも、
「今、目の前の夢中になれる業務に時間とエネルギーを注ぐ」ことの方が大切なのかもしれない。

ご本人の心の声に気づかれた時、心のモヤモヤが少し晴れたようでした。

 

4 まとめ 「モヤモヤする時間を大切にする」

人はモヤモヤした気持ちをすぐにスッキリさせたくて、ついつい手軽な情報から表面的で浅い答えを導き出し、あたかもそれが本質かのようにまとめてしまうことがあります。しかし、どこかで本質からずれていると感じると、やっぱり心のどこかでモヤモヤ感が残るものです。

もしかしたら、この記事を読んだ皆さんが、一番モヤモヤしてしまうかもしれませんが。笑
モヤモヤが皆さんのどんな価値観に基づいて生まれているのか。
そこに皆さんが知りたい、または大切にしたい“答え”があるとしたら・・・。

話は変わりますが、忙しい毎日の中で、自分の時間はありますか?
1日のどこかで5分でも10分でも構いませんので、あなた自身の中にあるモヤモヤと付き合う時間を作ってみてください。その時に答えを出そうとしなくても良いです。そのちょっとした余白時間が、あなたの心のゆとりを生み、きっと仕事にも活かされていくでしょう。

me:Riseコーチ陣とのセッションの時間も、忙しい皆さんの心に余白を作り、あなたにとって貴重な時間となるかもしれません。「あなたのモヤモヤを大切にする」me:Riiseキャリアコーチングを是非体験してみませんか?

 
【参考文献】 
・NHKクローズアップ現代 https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4820/

【本記事の執筆者】
高橋 基成

旧太陽信用金庫(現 城北信用金庫)にて業務に従事。その後、一念発起して特別支援学校の教師に転職し14年間勤務。現在新たなステージへの挑戦するため、幅広い世代のスポーツ選手のメンタルコーチに転職。2017年よりデフサッカー・フットサル女子日本代表のメンタルサポートを担当。

自身も経験した大幅なキャリアチェンジに必要な自分軸の発見と、強みを引き出すコーチングには定評がある。

・(一社)フィールド・フロー認定スポーツメンタルコーチ
・教員免許(小学校・中学校・高校・特別支援学校)
・全米NLP協会マスタープラクティショナー
・7つの習慣Ⓡ実践会認定ファシリテーター