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『PowerPoint資料作成 プロフェッショナルの大原則』出版記念セミナー開催レポート

2019年1月29日、『PowerPoint資料作成 プロフェッショナルの大原則』(技術評論社刊)の出版記念セミナーが開催されました。


著者である松上純一郎氏が登壇し、「働き方改革の時代に求められるドキュメント・コミュニケーションとは」について講演しました。

今回はセミナーの模様の最初の一部をほぼ全文書きおこし形式でお届けします。レポート全文はnoteで公開しております。

セッション1 講演セッション ~「ドキュメント・コミュニケーション」と「働き方改革」~

松上純一郎氏(以下、松上) 皆さん、こんばんは。この本の著者、松上です。

最近の世の中のニュースやお客様との話から、働き方改革の影響をすごい感じてるんです。まず最初に、マクロ的に働き方改革の背景にどういうことがあって、皆さんの会社にどのような影響が及ぼされていて、それにどういう風に対応しなければならないのかをざっくりご理解いただいて、後半で、この本を活用して働くことへのモチベーションを上げていただくというのが、このセミナーの目標になります。

まずは自己紹介からということで、私、大阪の高槻市出身です。普段は関西弁で、今日はエセ標準語です。学校は、同志社大学、神戸大学大学院、その後イギリスにある大学院を出ています。

卒業後、モニターグループというコンサルティングファームに入りました。マイケル・ポーターという有名な経営学者が、アカデミックな場だけでなく実際の企業の戦略も手掛けようという事で、ハーバードビジネススクールの教授陣と立ち上げた会社です。「純戦略ファーム」と銘打っていて、単なるコスト削減は基本やらない、売上アップにつながることしかやらない。尖ったことをやっていました。ユニークな会社だったのですが、結果的にデロイトに買収されて、デロイトモニターという会社になりました。この本の7割くらいは、そのファームで学んだことについて書いています。

その後は、以前から発展途上国に興味があったので、NGOに転職してザンビアやバングラデシュで活動していました。

現在は、株式会社ルバートの代表をしていて、今の時代の働き方をしている副業の方やフリーランスとしてサポートしてくださる方を結集して研修とコンサルティングをメインにやっております。

コンサルティングファームとNGOでの経験から見えたこと

モニターグループ時代に何を感じてきたかというと、営利事業は富を持つ人ほどインパクトを享受しやすい。業界の1位か2位しか、こんなコンサルティングファームには依頼できないんですよ。だから、強き者をより強くするのが資本主義だなと。

一方、NGOは富を持たない人にインパクトを与えよう、というもの。マクロでは政府がお金のある人から税金という形で富を吸い上げて非営利的なことをやるというのが皆さん認識していることだと思うんですが、ミクロでは政府のサポートから漏れてしまう人達がやっぱり沢山いて、これをなんとかできないかと感じていました。

コンサルティング会社とNGOは、まったく両極端の価値観で動いていて、まさに別世界でした。

私が経営するルバートでは、『「人が良く生きる」ことを実現したい』というビジョンのもと、人の生まれた境遇にかかわらず、みんなが自分らしく生きられることを目指しています。会社自体は営利ですが、NGOのようなものを組み合わせて、「人のスキル向上を支援することでインパクトを与えたい」と思っています。

どういうことかというと、外部環境変動が大きすぎて、計画を立ててもその通りに行くことがあまりないようなアフリカには、「今日が良ければいい」「ハッピーに生きれればいい」といった価値観が強く、お金を渡しても生活用品やお酒などの娯楽に使われてしまうことが多いんです。

本質的なインパクトを出すという点では、こういった地域では単にお金を渡すことはムダなんです。でも、「スキル」という形で人に渡せば、それは他人に奪われるものでもないし、スキルを活用して何か他の価値のあるものに変えることができる。ビジネスパーソンでも同じで、どんなにお金を稼いでいても、ある日突然全部失うかもしれない。でも、スキルだけは失わない。これってユダヤ人的発想ですよね。だから、絶対に他人に奪われないものを研修・コンサルティングとして提供しています。

実際に、昨年、私の講座を受けたOB・OGを私の友人がアフリカのモザンビークで経営しているベンチャー企業に連れて行って、私の研修で得たスキルを現地で還元するということをやりました。

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