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会議は最初の5分で決まる~3つのポイントで生産性を上げる~

みなさん、こんにちは。ルバート代表の松上です。6月になり、新年度のあわただしさが少し落ち着いてきたころでしょうか。ところで、皆さんは日々の会議の運営はうまくいっているでしょうか。時間通りに終わらない、ダラダラと話をしてしまう、そんなことが多いのではないでしょうか。

このブログではポータブルスキルについて書いてきましたが、「会議運営スキル」も立派なポータブルスキルで、このスキルを身に着ければ、会議の生産性は飛躍的に向上します。会議というと「ファシリテーションスキル」がよく注目されるのですが、ファシリテーションには、ロジカル思考、質問力、図解力、理解力など総合的なスキルが必要とされ、短時間に向上するのは大変難しいものです。

ただ、高度な総合力を必要とするファシリテーションスキルを身につけなくても、冒頭の5分を工夫するだけで会議の生産性を上げることは可能です。今回は冒頭5分の3つのコツをお伝えしようと思います。

 

①会議の目的を伝える
集まったメンバーに感謝を伝えると共に、会議の目的を伝えます。例えば、「来期の予算案を決定する」「プロモーションの計画を共有する」「来年の採用方針を議論し、方向性を決める」などです。

この際に重要なのは、この会議が、「決定の場」なのか、「議論の場」なのか、「情報共有の場」なのかを明らかにして、参加者に期待する役割を明確にすることです。この前提が共有されていないと、本来は「決定の場」なのに、延々と自分の意見を話す人が出てしまうような結果になります。

 

②アジェンダを示す
その目的を達成するための会議のアジェンダを共有します。また、それぞれの項目にざっくりどれくらい時間をかけるかを伝えます。「議論の場」としての会議の場合は、アジェンダの代わりに論点を示します。

大事なのはアジェンダを共有した後に、「他にありませんか?」と出席者に確認して、必ずアジェンダについての合意をとることです。確認せずに進めると、後から、追加のアジェンダを挙げることを参加者に許してしまい、会議のタイムマネジメントが難しくなります。

 

③今までの経緯を振り返る
アジェンダを示したら、内容に入る前に今までの経緯を共有します。前回の会議の議事録を確認するでも良いですし、口頭で説明するでも構いません。今までに取り組んだこと、合意したこと、積み残していることを確認するのがポイントです。

面倒なように思いますが、人の記憶は曖昧です。前提となる記憶が異なった状態で会議を始めると、「それは俺は聞いていない」とか「それは合意していない」といったことが途中で起きて、会議が紛糾する可能性があります。「振り返り」は皆の頭の中を同じ前提にして、生産的な会議をするための鍵になります。

ただ「振り返り」自体を忘れる方も多いので、私は、アジェンダの冒頭には必ず「振り返り」という項目を入れておくことをお勧めしています。

 

以上、3つのポイントを最初の5分で行うことで、出席者の方向性が合い、議論のベースが整います。地味なようですが、この5分を取るか取らないかで、出席者の会議への意識が変わるのです。また、この冒頭の5分があれば、後からの議論のファシリテーションの労力が劇的に下がります。

このように冒頭が重要とお伝えしても、それでも今までのクセで、つい冒頭の仕切りを忘れてしまう方が多いのが実際のところです。そこでおすすめするのが、上記の3つのポイントを書いたスライドの準備です。会議が始まると同時にスライドを投影すれば、参加者は会議がそのように進むのだということを認識します。今までのやり方と違って、出席者と気まずいのであれば、「本日は頑張ってスライドを準備してみました」のように伝えれば良いと思います。

下記に実際のスライドの例を示しますので、参考にしてみてください。資料を使って会議を運営することは非常に有効ですので、もしご興味がある方がいれば8/11に人材育成担当者様向けに「研修体験&スキルアップセミナー ロジカルプレゼン資料作成」を実施しますので、ご参加いただければと思います。(お申込み・詳細はこちら