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キャッチコピーを使ってわかりやすく伝える

みなさんこんにちは。ルバート代表の松上です。今回もポータブルスキルについて書いていきます。ポータブルスキルと言えば「わかりやすく説明するスキル」が挙げられます。どんな業界や職種でもわかりやすく説明スキルというのは円滑に業務に取り組む上で欠かせないスキルです。ただ実際には多くの方が苦労されているスキルではないでしょうか。

ルバートでは「デリバリー研修」という形で、コンサルタント流のわかりやすく伝えるスキルを7つのコツにまとめて提供していますが、今日はその中からキャッチコピーを使うテクニックをお伝えしようと思います。

キャッチコピーと聞くと、広告の世界の話と思われるかもしれません。もちろん広告においてキャッチコピーは重要です。しかし、社内や社外への打ち合わせなどでもキャッチコピーを使うと効果的にわかりやすく伝えることができるのです。

例えば、提供しているサービスに、システムの課題、サポートの課題、セキュリティの課題と三つほど課題があるとします。いちいちこの三つを自社のサービスが直面している課題として挙げるのは冗長ですし、何より聞き手の頭に入りにくいです。

こうした時に「我々は三つのSの課題に直面していると考えています。つまり、システム、サポート、セキュリティの課題です。」というキャッチコピーを作ってしまえば、その後「三つのSに関してこういった対策を考えています」などと端的に伝えられますし、何より聞き手に強い印象を与えることができます。このように説明上、特に重要なことを一言(キャッチコピー)でまとめるというのは説明する上で大変有効なのです。

ただ、キャッチコピーと聞くと、「センスがないと作れないでしょ?」と思われる方もいるかもしれません。実際に私もキャッチコピーを作ることが昔は苦手でした。ただ、いくつかのパターンを覚えてしまえば、実際にはセンスはそれほど必要ないのです。ここでは三つをご紹介したいと思います。

①頭文字を組み合わせる
頭文字を組み合わせる手法です。例えば、社内のインフォメーションシステムマネジメントの改善に名前を付ける場合、こんな方法があります。

・RISM(リズム)→R(会社の頭文字)、I(インフォメーション)、S(システム)、M(マネジメント)の略)

②3つの~とまとめる
課題などのキャッチコピーに有効な方法です。例えば、コロナで有名になったコピーがありますね。そう、三密(密閉・密集・密接)です。「密閉、密集、密接を避けるように」と言われても頭に残りませんが、「三密を避けるように」と言われれば、なんとなく頭に残りますよね。

③造語
相反する言葉を組み合わせたり、極端にシンプルにすることでコピーを作る方法です。例えば、高度なジェネラリストのことを、あえて相反する言葉を組み合わせて「スペシャルジェネラリスト」と呼んだりする方法です。「高度なジェネラリスト」と言われても頭に残りませんが、「スペシャルジェネラリスト」は頭に残りますよね。

難しい言葉はシンプルにすることが有効です。政府の使う言葉で「骨太の方針」は皆さまご存じだと思います。この正式名称はご存じでしょうか?実は「経済財政運営と構造改革に関する基本方針」です。こんなに長い言葉、覚えられませんよね。これがキャッチコピーの力です。

上記の三つのテクニックを使ってキャッチコピーを使えば自身の伝えたいポイントをうまく相手に届けることができます。ポイントは説明の中でキャッチコピーを何度も繰り返すことです。そうすれば相手の頭にコピーを残すことができます。

ただ一点注意で、コピーを使う場合には同じ部署の同僚や上長にキャッチコピーを使うことを必ず共有するようにしましょう。勝手に一人が作ったキャッチコピーが他部署に広がったりすることはあまり組織としては好ましいものではないと思います。

もし説明のスキルをより学びたい方がいらっしゃいましたら、6月に人材育成担当者様向けのデリバリー研修の体験セミナーを実施します。今回書けなかったノウハウなどもお伝えできればと思います。お申込みはこちらからです。