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思考停止ワードで逃げない、誤魔化さない

私の友人が主催するvery50という団体では学生が途上国の様々な課題に現場で取り組むというプロジェクトを行っています。当然学生ですので、課題解決のためのスキルは事前授業という形で徹底的に学びます。その講師として課題発見の技法とマーケティングの授業を行いました。
ちょうど今ネパールとバングラデシュに彼らは滞在しているのですが、彼らへのメッセージを依頼されたので自分が新人コンサルタントだったころのことを思い出して書きました。恐らく一般の社会人にも大事なメッセージだと思いますので、以下に加筆転載します。

「思考停止ワードで逃げない、誤魔化さない」

私がコンサル時代によく言われたことです。一番身近なところでは「頑張ります!」という言葉。言っている方も聞いている方もなんとなく前向きだし、それで良いかなと思ってしまう言葉ですが、「何を」、「いつ」、「どのように」、「頑張る」のかが全くわからない言葉なのです。他にも、「気合い」とか「全力を尽くす」とか、こういう言葉を「思考停止ワード」といいます。

これらの言葉は大事ですし、使うなとは言いません。ただ、その裏には具体性がないとダメなのです。

なぜこの言葉を持ち出したかというと、普段の仕事の中でこのような言葉がよく使われるからです。「ブランディング」、「プロモーション」、「ニーズ」、どれもすごく重要なのですが、抽象的であるために人によって全く定義が違う。でも、なんとなくパワーがある言葉です。「ブランディングがやっぱり重要だよ」という言葉には根拠不明な説得力があります。

どうかこういった言葉が出てきた時には思考停止せず、それが意味することが何なのかを考え、皆で定義を共有し、議論して欲しいなと思います。また、こういう言葉で自分自身を誤魔化さないことが重要です。

日々の仕事の中では言葉ではなくその言葉の本当の意味を大事にしてほしいと思います。