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「一人歩きする」資料の5つの要素

では、次に「一人歩きする」資料を実現するために、何が必要でしょうか。私はコンサルタントとしての経験を通して、以下の5つが重要であると感じています。

1.メッセージが明確である
2.パッと見てわかる
3.情報が整理されている
4.根拠が述べられている
5.読者のアクションが明確である

まず大事なことはメッセージが曖昧ではなく、非常に明確であることです。たくさんのデータを見せて、一生懸命説明した内容に対して、相手から「結局のところ何を言いたいのかね?」と聞かれた経験は誰しもあると思います。データがたくさんあったとしても、とにかく「伝えるメッセージはシンプルに明確に」ということが重要です。ここでのポイントは、必ず資料を作る前に最初にメッセージを決めておくことです。
次にそのメッセージが資料をパッと見た瞬間にわかることです。つまり、ほとんど読まなくてもメッセージわかるということです。これは文章だけで説明するのではなく、例えば図やグラフを用いることで、大事な部分を強調することが重要です。
そして、メッセージのための情報が整理されており、根拠が明確に述べられていることも大変重要です。メッセージを伝える上で、不必要な情報が含まれていたり、逆に大事な情報が漏れていたりすると、いくらメッセージが明確でも不十分な資料になってしまいます。
最後にそのメッセージを通して読者にしてほしいアクションが明確に述べられているということです。「協力をお願いします」や「組織一丸となって取り組みましょう」では、相手は具体的に次に何をすればよいかを理解できません。より具体的な行動、つまり、「営業会議での提案事項として取り上げてください」や「来期の取り組みとして予算に組み込んでください」と相手が何をすればよいかが明確になるようにします。
この5つの要素を満たして、ようやく「一人歩きする」資料となります。